全国ふるさと昆布料理自慢

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手仕事について

黒澤東江昆布大使(山梨県)

 

 海なし県の山村に暮らして早10年が経ちました。

人口よりも猿や鹿の方がはるかに多く、夜道を歩けば野生動物に遭遇するような村に住んでいます。もちろんコンビニはありません。ファーストフード店もね。


 そんな山暮らしで村のおばぁに教えてもらったことがたくさんあります。

その一つに村の「手仕事」があります。漬物や佃煮などの保存食と言われるものですが、その傍らには必ず昆布があるのです。
美味しい季節はすぐに過ぎてしまうから、食べきれなかった分は美味しいままいつでも食べられるようにしたんだね。

 

 

この季節は何と言っても「きゃらぶき」でしょう。

山蕗の細い茎を甘辛く煮詰めたもので、同じ季節にしゃんしゃんと実る山椒の実を入れて香りよく仕上げます。見た目は真っ黒で苦そうだけれど、白いご飯をお代わりしてしまうほど美味しいのです。

材料は山蕗、山椒の実、酒、砂糖、醤油、そして昆布。この料理は煮汁がなくなるくらい煮詰めてつやつやに仕上げます。

同時に昆布も柔らかく煮えて美味しい相乗効果に。きゃらぶきには昆布の旨味が、そして昆布の佃煮に爽やかな蕗と山椒の香りが移ります。

 


 

もう一つはみんなが知っているぬか漬け。毎日毎日手を入れて天地返しをすると美味しさで答えてくれます。
夏が近づき、畑で採れた茄子やきゅうりをぬか床に入れておくだけで美味しくなってくれるなんて。

ここにも、やっぱり昆布があります。
なくてもぬか漬けは出来るけれど、あるとないとじゃ大違い。今年の仕込みは塩水も昆布水で作りました。期待を裏切らない美味しさです。


 あと小梅の塩昆布漬けも教わったけど食べきってしまったので写真はありません。あしからず。
昆布はあんまり主役にはならないけれど、いてくれてありがとう!と心強く思う日々なのです。

 

薬膳の中での昆布

寺井朱星昆布大使(大阪府)

 

 

 

野菜ソムリエPro.として活動している私ですが、最近「中医学」「薬膳」の世界にも関心が湧き、現在学んでいます。

その中で、講義の際に、昆布、いわゆる海藻というものの効能が素晴らしいという話がよく出てきます。


薬膳の世界では、昆布、海藻は「化痰」の食材と言われています。「痰」とは、胃腸の機能が上手く働かず、身体の水分代謝が滞り、体内に余分な悪い水分が溜まった状態となり、それが蓄積していくことにより形成された集合体のことで、これを「痰」といます。
この水分の集合体は「水分」から「痰」になると、ネバネバしてくるので、ここまでになると糖尿病、動脈硬化性の高血圧、脳卒中などを発症する可能性があります。そして、これを取り除くという手当ては「薬膳」としては、かなり困難になってくるのですが、それを手当できる少ない食材のひとつが、昆布、海藻だというのです。


生命は海から誕生したといわれており、人間の体液のミネラルバランスは、海水のそれにも似ているといわれています。昆布は、長い年月をかけ、海のミネラル分を吸収して育っているのですから、人間にとって必要な栄養素をたくさん含んでおり、そう考えると人間の身体に良い効果をあたえてくれるのは、至極道理なことかもしれません。


人間の身体は、食べたもので作られているわけですから、やはり日々の生活の中で、身体に良いものを食べ、健康には気をつけたいものです。昆布は、ポットの中に水出しして「昆布だし」にしておけば、毎日の食生活に簡単に取り入れることができます。日々の食生活で、ほんの一手間加えることで、身体の調子が整えられるのだとしたら、それは素晴らしいことなのではないかと思います。今、「薬膳」を学ぶことにより、さらなる昆布の薬膳としての効能を知ることができました。これからは、昆布の栄養成分だけではなく「薬膳」としての昆布の効能も伝えていければと思っています。


写真は、お菓子屋さんで買ってきた「昆布煎餅」。今まで食べた、昆布のお菓子と比べ、パリパリ感が強く、まさしくお煎餅という感じです。これまでのものだと、あまり食べることをしなかった娘と息子も美味しいと喜んで食べていました。

これも「薬膳」ですね。

昆布の出前授業3

小土道治昆布大使(北海道)

 


水を掛けてはがした昆布はもう一度天日干しします。
これを日入れ(ひいれ)といい、過不足のない乾燥に仕上げます。
乾燥したら105センチの長さにのこぎりで切っていくわけですが、乾燥が甘いと綺麗に切れないし、乾燥が強いと昆布が粉々になります。
乾燥の見極めるのが難しいです。

 

 

そして、この日入れ作業の一番難しいのは天候の判断。
根室歯舞地方が濃霧の影響もあり綺麗に晴れる事が多くありません。
時には雨に降られて、急いで雨に当たらないように片付けたりもします。
切った昆布は小屋に入れて選葉(せんぱ)という昆布の選別作業をしていきます。

 

 

 

棹前昆布の時期は朝五時から船に乗り、昆布操業が終わったら昆布を干し、天気が良ければ日入れをし、乾燥機に干した昆布を入れ終わったら、昆布をはがしたり選葉をして夜の九時過ぎまで仕事をしたら夜中の十二時に起きて乾燥機の昆布に水を掛けるのを何日も続けたりをします。


もちろん休むのは自由です。
働くのも自由
働けば働くほどお金にはなります。
でも体を壊すこともあります。
体を壊したら働けないので、皆さんぎりぎり大丈夫なとこまで働きます。

 

あたりまえのことですが、昆布は採取すればするほどなくなっていきます。
だから、禁漁区といって、次の年の昆布の種を残すため昆布を採取しない場所を毎年作ってます。
歯舞地区は昆布の養殖に適してない地形をしているので資源を減らさない努力をしています。
ただ、今年のように流氷が長いこと滞在したため昆布が流氷に擦られ不漁になることもあります。
採取してみないとわからないですが、たぶん不漁です。

なんだかんだ言ってもそれでも、今年も昆布漁がはじまります。
我々は昆布をとってくるしかないから。

 

この後、子供たちに昆布のクイズをしたら喜んでいました。
昆布漁師の一人当たりの収入は?
みんなが食べてる昆布は何才でしょう?
これを読んでる皆さんはお分かりですか?
答えはまたいつか

 

4種の昆布水を飲み比べてもらいました

伊藤陽子昆布大使(大阪府)

 

野菜ソムリエでは、食べ比べを頻繁にします。


同じ品目(例えばトマト)で違う品種(桃太郎、ファーストなど)を沢山食べ比べ、その野菜の品種の特徴を生かした使い方を提案させていただいたりします。
同じ野菜でも品種によって味は勿論の事、色、形などそれぞれの違いが食べ比べをする事によってハッキリと分かるのです。


では、昆布ではどうでしょう?
昆布大使になり、4種の昆布をいただきました。

 

 

この4種の昆布水を18名の方にご協力いただき飲み比べしてみる事にしました。

 

皆さん試飲前は「昆布水?どの昆布も同じじゃない??」「違いが分かるかなぁ?」と不安そうに言っていましたが、、
飲み比べしてみると!!皆さんビックリ!!「全然、違う」と驚きでした。
アンケートをとってみると皆さん昆布の利用頻度が少ないのが残念。昆布の美味しさを知ってホンモノの出汁をひく機会が増えると嬉しいです。

 


《アンケート結果》

性別・女性 18名


年代・30代(2名)40代(10名)50代(6名)


一番好きな昆布・利尻(1名)日高(7名)羅臼(7名)真昆布(3名)


昆布は、よく購入するか?・よく買う(4名)たまに買う(10名)あんまり買わない(3名)全然買わない(1名)


購入基準・値段(8名)用途(6名)産地(6名)※複数回答可


出汁をひく頻度・毎日(2名)週に2~3回(4名)週に1回(3名)月数回(5名)引かない(4名)


出汁をひく素材・昆布(10名)かつお(16名)しいたけ(1名)煮干し(2名)※複数回答可


出汁をひいた後の昆布の利用・利用する(4名)→佃煮。利用しない(14名)

 

昆布の部位(だし用昆布)

天野美樹昆布大使(北海道)

 

  お出汁・昆布〆などの料理に昆布の部位を意識したことはありますか?


産地や昆布の種類にこだわりがある方は多いと思いますが、
使いやすいようにカットされて売られている昆布も多く部位を考えて使うことは少ないのではないでしょうか。

野菜・果物・魚と同じように昆布も部位によって味や食感が違います。


  違いが分かりやすいので昆布〆をご紹介いたします。

昆布〆は幅広く厚い部位では味をはじいてしまいますが、
実の薄い昆布のしっぽを使うとうまみが入りやすくおすすめです。
昆布のしっぽは塩分の強い部位なので昆布〆調理の際の「素材に塩をする」この工程を省いても
適度に余分な水分が抜けうまみが入り味もなじみやすいので、〆時間の短縮にもなります。
ぜひ、昆布のしっぽの昆布〆をお試しください。

 

※幅広の実の厚い部位はお出汁で・・・

船に乗って昆布を採るバイト

海山昆布昆布大使(東京都)

 

昆布にちわ、そして昆布ばんわ!
海山昆布です。

 

以前、昆布を干すバイトのレポートを書きました。
今回は最初で最後の船に乗って、昆布を採った時の事を書きます。

 

 

前から「船に乗ってみるか?」とおじさんに言われてて、一回経験しときたいので
「乗ります!」
とガンダムのパイロットばりに元気よく返事しました。

 

漁はおじさん、おばさん、僕の3人。
魚をとるぐらいの大きさの船かと思ったら結構小さめの船で、ゆらゆら揺れます。
想像以上に体がいう事をききません。

ながーいひっかけ棒みたいなのを使い、昆布をねじり絡ませて採ります。
おじさんは昆布をバンバン摂ります。
僕の出番がやってきて見よう見まねでやってみます。
昆布が重いのなんの!
おじさんが一回やって採れた昆布が10だとしたら僕は2採れたら良い方。
まさに匠の技ですよ。よし俺も採ってやるぞと昆布を棒に絡ませるのは良いけどそっから引き上げるのが重たい。

 

「んー!!!うおーー!!!」
と気合い入れてゴソッと採れたら腕がパンパン。
それをおじさんはずーっとやっているのです。
その横で船酔する僕。こりゃヤバイと
「吐きそうです…」
「海に吐け」と言われたので、ガンダムのパイロットばりに
「は、吐きまーす!」
元気良く言ってやりました。
船に乗る前はもっと出来ると思っていたのに…
船に乗って昆布採るのは熟練の技があってこそだと。

ばあちゃん家に帰ったら吐いてたのを見られてて
「ずっと吐いてなかった?笑」
と言われたんで
「次やったら大丈夫だと思うよ!」
と自信たっぷり答えました。

 

何事も経験なので、次やったらもうちょっと上手く採れるだろうと思ってたんですが、それ以降おじさんから「船に乗るか?」
と言われる事はなかったです!

僕が人生でたった一度だけ経験した貴重なバイトでした。

 

昆布出汁が身近になる講座、好評でした

松田真枝昆布大使(北海道)

 

 GWのはじまりに、札幌三越のワークショップスペース三越マイcaféで、昆布出汁の講座をしました。


 4つの出汁昆布の味比べから初めて、真昆布を主人公にしての展開。60度で1時間の加熱で引いた出汁を味わっていただき、次に鰹節を口に含んでみて旨みが広がることを体験していただきました。


 そして、一番出汁をデモンストレーション⇒すぐに味見。
続けて作りやすいポット出汁も味見していただき、ゆっくりした仕事でもぱぱっとでも昆布出汁を楽しめることを実感していただけました。最後は、全部の出汁を混ぜ、昆布の味が強い出汁での卵丼を試食していただきながら、昆布が、素材の味を引き出すということもお話しました。


 日本昆布協会の「こんぶ」のパンプレットは講座に使うとそのわかりやすさが実感できました。
「とてもおいしい昆布出汁をいただけました。種類によってこんなに味が違うことを初めて知りました。体にいい健康によいものを詳しく知ることができてよかった」「もらい昆布があるので活用したいと思います」
「奥が深いので次の機会があれば参加したい」

 という感想に加えて、産地の講座として伝えたかったことが伝わったと感激した感想がありました。

「北海道の、ともすればこのままではすたれてしまうかもしれない産業を生活の仕方で応援し、育てることができるという観点から、きょうの講座がすばらしかった」


料理の向こう側の生産地、生産者のことを知り、家庭での使い手とつなげたいと意思を持って長年活動してきて良かったと思った瞬間でした。
 次の講座では出汁昆布の使い分けや名残昆布の使い方、食べる昆布のことを伝えたいと思っています

昆布を干すバイトの跡地に20年後行ってみた

海山昆布昆布大使(東京都)

 

昆布にちわ&昆布ばんわ。
海山昆布です。
先日北海道に帰った時に元バイト先にちょっと寄ってみました。

 

 

 

 

ここ自体しばらく使っていない感じなのですが、
もう昆布の仕事を辞めているそうです。


この場所に来ると、ここでバイトしたな〜という懐かしさ、
そしてちょっとした切なさ。
その当時の事を思い出して、貴重な経験をさせてもらったな〜と感謝。
しみじみする気持ちがまるでお墓参りをした時のような気分になったんですけど皆元気ですからね!

 

そんな昆布を食して育った僕ですが、6月に函館で1万人以上人が
集まるという大きなイベン トに出させてもらうので
昆布大使を宣伝してきます!

台湾の昆布事情

伊藤陽子昆布大使(大阪府)

 

 

ゴールデンウィークは、皆さんいかがお過ごしでしたでしょうか??
私は、台湾へ旅行に出掛けました。
昆布大使になってからというもの、どこかへ出掛けると昆布事情が気になります。

 

さて、台湾の一般的なスーパーを回ると昆布は、売っておりません。顆粒の出汁は、あるものの昆布は見かけませんでした。日本からの単身赴任者さんは、やはり男性が多く出汁を取る事は、ハードルがまだまだ高いのでしょうか??そして、台湾の台所にもまだまだ日本の出汁文化は、根付いていないのでしょうか。。

 

 

 

昆布を探し求め少し高級と言われるスーパーに行ってみると!ありました!!
価格は300元ほど(×3.8ぐらいで円に換算)高級スーパーと唄うほどの値段ではなく、良心的な価格でした。
その後、台北で乾物卸ばかりが集まる地区を訪れても同じような値段で昆布が売られていました。

 

 

そして、もちろんオーガニックマーケットでも。
オーガニックマーケットでは、昆布醤油や粉末昆布も売られていました。

 

 

探していると、アチコチで日本産の昆布が見つかり嬉しくなりました。

台湾の一般的スーパーにも昆布が並ぶ日が近いのかも!

昆布のススメ

黒澤東江昆布大使(山梨県)

 

いつのまにか汗ばむ日が多くなり、あんなに寒がっていた朝もすっ、と起きられるようになりました。
色々な物事が動き始めていますね。私の住んでいるところでは、熊さんが冬眠から目覚めたようです。


そんな春といえば新年度、新年度と言えばひとり暮らしを始めた人も多いのではないでしょうか。

先日、ひとり暮らしをしているという大学生さんたちとお話をする機会がありました。

彼らは自炊しようという意欲はあるけれど、いつもワンパターンになってしまう。それで結局290円のお弁当を買っちゃう…と言っていました。


ダメ元で聞いてみました。「昆布でお出汁とったりとかは…?」
「「そんなの絶対面倒くさいじゃん!」」
アウチ!!
曰く、昆布は面倒くさくてお値段も高くて使い方もわからないしひとり暮らしでは持て余してしまうから買ったことないのだそうです。
(そう言えば私もひとり暮らしの時、昆布は買ったことなかったなぁ…。)


彼らと、当時の私にも声を大にして伝えたい。

昆布水、楽ちんで美味しいよ!なんでも使えるし!と。
うちは水を継ぎ足しながら同じ昆布で5回くらい昆布水を作るのですが、全然美味しく頂けます。結構コスパいいですよね?


昆布水で炊いたご飯に感動してから約半年。我が家にとって昆布水はもはや生活の一部といっても過言ではないでしょう。
我が家のご飯を美味しいと言ってくれた学生さんたちの自炊が少しでも捗りますように!

 

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