全国ふるさと昆布料理自慢

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6月例会での伏木亨先生の講演「和食の重要性と昆布だし」

松田真枝昆布大使(北海道)

 

6月5日京都での日本昆布協会例会での講演は「だしの神秘」の伏木亨先生でした。


「だしの神秘」に出会ったのは今年の1月、京都寺町の好きな本屋さんの本棚に一冊ひっそりとありました。
 縄文時代から煮物の煮汁として日本人が食べてきた「だし」は具材と分かれて独立したうまみの液体として洗練され、やがて長期熟成させた昆布やカビ付けを施した鰹節のように高い品質のものに進化し、「だし」ができあがりました。その過程での先人たちの思いとともに科学的なアプローチで「だし」の神秘を解明したのが「だしの神秘」。以来、私のだしのテキストになりました。


 例会でのご講演のタイトルは「和食の重要性と昆布出汁」
このタイトルにわたしたち昆布大使は皆ワクワク。以下、ざっくりとメモでのまとめです。

 

 だしは日本ばかりでなく世界中にある動植物の食材から湯や水にうまみを引き出した液体のことで、ベースとなるうまみは日本人にはなじみ深い。昆布、鰹が食生活にない人々はうまみがわからない。ひとつずつだとヨード臭や生臭みの欠点を感じられるこのふたつは、合わさるとうま味の相乗効果によって劇的なうまみ、となる。(「だしの神秘」より)


 和食の特殊性はだしを使っていること。そのだしとは、油脂の少ない乾燥食品から純度の高いうまみだけを抽出し、短時間で雑味を出さない「素材を生かす」ということ。
 そして、「素材を生かす」のは季節を愛でる日本の食の美意識や精神性と関連すること。
 日本食における「自然」の考え方は旬の素材とか葉や芽などの季節のシンボルにだしが加わったもの。日本ではすべてのものに神がいるという考え方で自然とともに生きることが考え方の基本にある。(精神性とだしは一致している)


 減塩と脂肪の微妙な関係について。伝統的な日本の日常食、ごはん+副菜にすると油の消費量は減る。なぜなら、脂肪の代わりになるのが出汁だから。
油、砂糖、出汁にはやめられないおいしさがある。なので、だしがあれば油はなくても料理はおいしく感じられ、だしを使えば砂糖と油を減らすことができる。
だしにはやめられないおいしさがあるので、こどもたちに、おいしい昆布と鰹の出汁を経験させることが大事。毎日でなくてもいい。
経験によって得られた食嗜好はその人の身につくので離乳食後期から小学校中学年までにだしを経験させ、その味にいつか戻ってくるようにしていかないとならない。
なぜなら、伝統は先人の知恵がつまっていることで心地良いもの。なくなるとさみしいものだから。 

 

ざっくりですが、面白かったので、出席できなかった昆布大使さんとも分かち合いたいなと6月のレポートとさせていただきました。
乱文にて失礼いたします。

朝日選書「だしの神秘」おススメです。

講演会 昆布の機能性についてより

田邉佳子 昆布大使(兵庫)

 

3月14日に神戸メリケンパークで日本昆布協会の臨時総会及び3月例会が開かれました。例会の入札後の講演会を、私たち昆布大使も聴講することができました。講師は、大妻女子大学家政学部長の青江誠一郎教授。日本食物繊維学会副理事長。日本における食物繊維研究の第一人者です。このような講演会を聴講させていただけましたこと、深く感謝いたします。今回のレポートでは、この講演会の一部をご紹介させていただきます。

 

講演会では、食物繊維の定義、生理作用、そして昆布の食物繊維、食物繊維以外の機能性成分についての講義があり、最新の昆布の機能性研究についてお話しがありました。それぞれ、研究論文が示され、動物実験の内容なのか人についてはどうなのかも言及がありました。
さて、先生のご講義からの学びは沢山ありましたが、私のような一生活人として注目だったことを3点ほどご紹介します。

 

1:昆布はシュウ酸と煮ると柔らかくなる。
シュウ酸を含むといえば「ほうれん草」ですね。シュウ酸の作用で柔らかくなった昆布は、まだマウスの実験段階ですが、硬い乾燥昆布よりも体重の増加量の減少、腹腔内内臓脂肪の減少、脂肪細胞のサイズダウンなどの機能性が認められたそうです。これはアルギン酸カルシウムのカルシウムがとれて、水溶性食物繊維となり摂取しやすい形にかわったからです。柔らかくなった食べやすい昆布、機能性は上がるんですね。ほうれん草と煮なくても、煮込んだだけでもアルギン酸はより染み出すようになるそうです。

 

2:煮たらヨウ素は溶け出す
昆布を食べるときには、甲状腺障害との関係から、どのくらいの量なら問題ないのだろう?という疑問もたれるかと思います。すでに疾患をお持ちの方は、医師との相談が不可欠になりますが、そうでない場合には参考になるかと思います。プロジェクターにより、乾燥昆布、出しがら昆布、佃煮昆布、出汁に含まれるヨウ素が示されました。

 

3:日本人の腸内細菌は、昆布大好き
食物繊維は腸内細菌のエサともいえるもの。食物繊維はでんぷん性だったり非でんぷん性だったり。非でんぷん性である海藻の食物繊維を分解する酵素を持つ腸内細菌を持っているのは、日本人くらいかもしれないそうです。
長文、失礼しました。他にも、興味深いお話がありました。平日の神戸ですから、皆さま、お越しになるのは困難かと思います。私も、なんとか参加できましたが、なんとも有意義な講演会でした。青江先生は、難しい内容をわかりやすく説明して下さろうとしてました。・・・なかなか難しかったです。(笑)ともあれ、昆布の機能性の可能性をたくさん教えていただき、昆布って素晴らしいなあと再確認しました。

 

 

 

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